若手社員の研修、育成は組織の生産性を高めるために外せないテーマです。
今回は、入社2年~5年目前後の若手社員の特徴を理解したうえで、若手社員の力を最大限に引き出す研修をご紹介します。

企業によっては、入社1年~3年目を若手社員と指す場合もありますが、本記事では新入社員期間を終えた2年目から5年目を若手社員として解説します。

若手社員研修の必要性

若手研修の必要な企業

主体性や論理的思考力、目標管理スキルや報連相スキルなど、業務に欠かせない能力を確実に身につけて戦力化するために若手社員研修は必要です。
入社2年~5年目の時期に、「自ら目標を立て、振り返りを行う」「適切なタイミングで報連相を行う」といったスキルや姿勢を習慣化することで、その後の成長スピードが高まっていきます。

反対に、若手社員時代に論理的思考力や汎用的な業務スキルを身に付けなければ、基盤が固まっていないまま部下を持ち、名ばかりの管理職になる危険性があるのです。

すべての仕事のベースとなる力を身に付け、早期に戦力化するために若手社員研修は重要といえます。

最近の若手社員の特徴とは?

若手社員の特徴

若手社員の研修を始める前に、研修対象者がどのような特徴を持っているのか理解しておきましょう。

与えられた仕事はこなすがプラスの行動はしない

最近の若手社員は、上司の指示どおり素直に動いて、与えられた仕事はきちんとこなす特徴があるようです。
一方、与えられた仕事の進め方に疑問をもち改善したり工夫したりするなど、プラスの行動はあまり行わない傾向にあります。
この特徴が強く出た場合、「若手社員は指示待ち人間」とネガティブに感じるケースもあるでしょう。

インターネットで答えを探す

1990年後半から2000年代に生まれたZ世代は、物心がついた頃からスマートフォンやインターネットに触れてきました。
SNSでコミュニケーションをとり、気になることは「ググる」「タグる」※1をするのが当たり前の世代です。
そのため、仕事でわからないことがあれば先に答えを検索する、課題が見つからなければ検索してよくある課題をインターネットに教えてもらう、といった習慣が身についています。

これをネガティブな特徴としてとらえると、若手社員は「自分の頭で思考する力が弱い」「答えを先に探してしまい、挑戦や失敗を恐れがち」と表現できます。

また、若手社員は不安定で不景気な時代を生きてきたため、大人たちの背中を見て「慎重に行動する」特徴が増し、挑戦しなくなったとも考えられます。

※1 ググる=Googleで検索すること。タグる=ソーシャルメディアのハッシュタグ機能でタグ付けをすること。

出世よりプライベート重視

若手社員は、仕事にすべてを捧げる働き方は好みません。
SNSを通して世界中の多様な生き方を見て、転職や副業という言葉を多く耳にしています。そのため、1つの会社で出世していくルートよりも、自分らしさを探してプライベート重視で働きたいという傾向が強いです。

ここで解説した若手社員の特徴は、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。しかし、若手社員の生きてきた時代背景を理解すると、適切なアプローチ方法が見えてくるでしょう。

若手社員に何を求めるか明確にしよう

若手社員に求めるもの

若手社員の特徴を押さえたら、次は若手社員にどのようなスキルを身に付けてほしいのか考えていきましょう。
参考に、株式会社ジェイックが実施した「若手社員の育成実態と課題」のアンケート結果をご紹介します。

若手社員の期待していることのアンケート
出典:若手社員に最も期待していることは“失敗を恐れずに挑戦すること” / PR TIMES

2020年に人事担当者向けに実施された本調査で、若手社員に期待していることは以下のランキングとなりました。

1位 失敗を恐れずに挑戦すること 60.9%
2位 業務に必要なスキル・知識を早期に習得すること 49.5%
3位 何があってもあきらめずにやりきること 46.4%
4位 任された仕事を確実に進行すること 42.7%
5位 何事も率先して真剣に取り組むこと 41.8%

若手社員は「挑戦が苦手」「主体的な取り組みが弱い」といった特徴をご紹介しましたが、人事担当者が若手社員に「失敗を恐れず挑戦してほしい」「「何事も率先して真剣に取り組んでほしい」と求めていることがわかりました。

双方の気持ちや特徴をとらえたうえで、上からの押し付けにならないよう、研修企画を組んでいく必要があるでしょう。

その他に、若手社員に求めるポイントとしては次の点が挙げられます。

  1. 主体性
  2. チームワーク
  3. 職場活性化するコミュニケーション力

仕事で成果を出すためには、指示待ち人間ではなく主体的に動く力が最重要となります。若手社員のうちに、主体性や積極性を身に付けてもらいたいと考える企業は多いでしょう。

その他にも、組織で欠かせないチームワークや職場活性化のカギとなるコミュニケーション力なども、若手社員に求める代表的な要素といえます。

若手社員研修の内容|おすすめの研修サービス例

若手社員を対象に行う研修

続いて、若手社員研修で取り組むべき研修内容や、おすすめの研修サービスを紹介していきます。

コミュニケーション・チームビルディング研修

若手社員のなかには、自分の考えを適切に表現したり、テレワークで離れた場所にいる相手の気持ちを汲み取ったりするのが苦手な人もいます。
自分を内省し、気持ちを伝えるコミュニケーション力や、テレワーク下での組織力を高めるチームビルディング研修もおすすめです。

サービス例:バヅクリ

バヅクリでは、オンラインに特化したチームビルディング研修を提供しています。
コミュニケーション力やチームビルディングを高める研修例として、「おえかきコミュニケーションワークショップ」がおすすめです。
おえかきコミュニケーションワークショップでは、描くこと、言語化することで内省して、自分自身の価値観を客観視しながら整理します。
絵を通じて対話することで、言葉だけでは伝わらない価値観を共有でき、チーム力アップにつながります。

ビジネススキル研修

若手社員は、新入社員研修で習った基本的なビジネススキルや考え方が、まだ定着していない可能性が高いです。
ビジネススキル研修で知識の定着化を図り、スムーズな業務進行をサポートするのもおすすめです。

サービス例:JMAM

若手社員期間に身に付けておきたいビジネススキルの1つとして、タイムマネジメント研修をご紹介します。
JMAMのタイムマネジメント研修では、単なる時間削減ではなく、仕事を管理する力を養います。
研修内のワークショップでは、1週間のスケジューリングや効率的な会議の進め方を学ぶことができます。

https://www.jmam.co.jp/hrm/course/training/vv05.html

主体性を発揮する研修

上司に言われたことは一通りこなせるようになった若手社員に対して、もう一歩自分で踏み出す主体性を身に付けてもらう研修です。

サービス例:インソース

大手研修会社のインソースでは、多様な若手社員研修を用意しています。インソースの「主体性」をテーマにした研修では、以下4つを学ぶことができます。

  • これまでの仕事を振り返り、客観的に自分の実力を把握
  • 若手社員としての立場・役割を理解する=「主体性」の発揮
  • 「主体性」を発揮する上で必要な判断基準、思考方法、改善手法の習得
  • 「主体性」を持って周囲を巻き込んで仕事をする方法の理解

https://www.insource.co.jp/bup/bup_follow.html

課題発見力を養う研修

主体性に加え、自ら課題を洗い出す「課題発見力」は仕事で欠かせないスキルです。
若手社員のうちから「何が課題なのか」と物事と冷静に向き合う哲学的思考を身に付けておけば、上司から課題を与えられなくても、自らやるべきことを見出せるようになるでしょう。

サービス例:リクルートマネジメントスクール

困りごと(問題)から、やるべきこと(課題)を見つける手法を学ぶ研修です。
課題発見のために必要な「哲学的な問いかけ力」を理解し、ワークを行いながら実践イメージをつかみます。

https://www.recruit-ms.co.jp/open-course/dtl/S00207/

リーダーシップ研修

社会人5年目以降は、中堅社員としてリーダーポジションを任される可能性が高くなります。
次期リーダーとして、若手社員のうちから主体性やリーダーシップを養うために、リーダーシップ研修を実施するのもよいでしょう。

サービス例:リ・カレント

リ・カレントのリーダーシップ研修では、若手に求められる意識やスキルを理解し、自らの強みを活かしたリーダーシップの発揮方法を学びます。
リーダーシップとは何か、リーダーシップに必要な「発信力」「巻き込み力」「発信・調整力」といった代表スキルについて身に付けることができます。

https://www.recurrent.jp/listings/young-young-leader

若手社員研修のポイント

若手社員向け研修のポイント

若手社員研修を行う際は、研修対象者の生き方や価値観を理解したうえで、押し付けにならない研修を行うことがポイントです。
どんな研修も同じですが、一方的に「こうなってほしい」と理想を押し付けるだけでは、かえって本人のやる気を奪いかねません。
以下のようなステップを踏みながら、若手社員を最大限に理解したアプローチを行っていきましょう。

  • 研修対象者の特徴、価値観を理解する
  • 企業の現状課題や目標を言語化する
  • 企業の課題解決や、目標達成のためには研修対象者にどうなってほしいのか考える
  • 研修対象者の特徴をふまえて、適切なアプローチを検討する

また、若手社員研修では、いかに汎用な知識やスキルを身に付けさせ、習慣化するかもポイントになります。
習慣化とは、意識しなくても自然にできるようになる状態を指します。
「言われなくても課題を分析する」「リスクがあれば適切なタイミングで報告する」などを若手社員期間に習慣化すれば、その後大きく成長が期待できます。
反対に、若手社員期間に適切な習慣が身につかなければ、社員の成長のみならず、企業の成長も危ぶまれてしまうでしょう。

業務に直結する知識やスキルに加え、「自ら課題を整理しわかりやすく伝える力」「自分でPDCAを回す力」といった汎用スキルを身に付け、習慣化させるのが若手社員研修のポイントといえます。

まとめ

若手社員研修を行う組織

若手社員の特徴をふまえ、汎用スキルを高める研修を取り入れることは企業の生産性を高めるために重要です。
早いうちにビジネススキルや論理的思考力などを身に付けさせなければ、中堅社員になったときの成長スピードが鈍化するリスクが高いです。
業務に直結する知識やスキルだけでなく、仕事の基盤となるスタンスや意識、コミュニケーション力をバランスよく養うために、若手社員研修に積極的に取り組みましょう。