チームビルディングとは?

チームビルディングとは、複数のメンバーが同じ一つのゴールを目指し、チーム一丸となって進んでいけるような組織を作り上げていく取り組みのことです。

具体的な例を挙げると、

  • チームワークが必要なゲームやスポーツを行う
  • ひとつの目標に向けて取り組む研修や合宿を行う
  • 懇親会や飲み会を開催してコミュニケーションを取る

などが主な取り組みになります。

なぜチームビルディングが重要か?

近年、多くの日本の企業が、研修やマネジメント手法においてチームビルディングを導入しています。
いくら優秀な人材が集まっていても、チームとしてまとまっていなければ、パフォーマンスが向上しにくくなってしまいます。
チーム全員が同じ方向を向き、コミュニケーションを円滑にすることで、ひとりひとりがスキルや能力・経験を最大限に発揮できるようになります。

米Appleの前CEOスティーブ・ジョブズも、とあるインタビューで「全体の力は、部分としての個人力を集めたよりもはるかに大きい。個人では決してなしえないことがチームなら可能となる。それがビジネスの素晴らしさだ」と答えています。
日本より個人志向の強いアメリカでもチームビルディングが重要視されていることがわかります。 また、新型コロナウイルスの影響で、テレワーク中心の働き方にシフトした企業が増え、オンラインでのチームビルディングが注目を集めています。

チームビルディングを行う目的、メリットとは?

チームビルディングの目的は主に4つあります。
目的ごとにメリットも合わせてご紹介します。

1. パフォーマンスの向上

チームのパフォーマンスを向上させることは、チームビルディングの一番の目的でもあります。
目標を設定し、それに向けてメンバーひとりひとりの役割を明確化することで、業務が可視化され、メンバー間の信頼や結束につながります。
その結果、組織としてのパフォーマンスが向上するというメリットがあります。

2. コミュニケーションの活性化

コミュニケーション不足や伝達ミスが原因で、業務の進行に支障が出ることが多いのではないでしょうか?
さらにテレワークに移行したことによって、コミュニケーションが取りづらくなったと感じている方も増えています。
オンラインでのコミュニケーションスキルが身に付くような内容も取り入れると良いでしょう。
チームビルディングを行うことで、基本的なコミュニケーションスキルが身に付き、さらにメンバーの価値観を理解できるので、業務上のコミュニケーションも円滑なるというメリットがあります。

3. マインドセットの形成

同じ一つのゴールに対して、チーム一丸となって進んでいけるような組織を作るために、チーム全員が「このメンバーでこの目標を達成したい」という気持ちを持つことが重要です。
チームの一体感を高め、モチベーションの向上にもつながるというメリットがあります。

4. ビジョンの浸透

新規プロジェクトや期の初めのキックオフにおいて、チームビルディングを導入する企業も増えています。
キックオフの段階でビジョンを共有することで、チームの一体感を高めることができるというメリットがあります。

チームビルディングを進める上で意識したいポイント、手順など

失敗しないために意識すべきポイント

チームビルディングを実施する上で、意識すべきポイントを4つご紹介します。
特にプロジェクトのリーダーやマネジメントを行なっている方は、以下のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

1. ビジョンを明確にする

仕事に対するモチベーションを維持するためには、明確なビジョンや目標を定める必要があります。
「これができれば成功、こうなったら失敗」といった具体的な内容や定義をメンバーで検討します。
プロジェクトの終わりや期末に、どれくらいできたのかが測定できるようにしておくと良いでしょう。

2. メンバーの役割を明確化する

全体のビジョンが決まったら、次はメンバーひとりひとりの役割を決めます。
メンバーの役割や業務内容をチーム全員で理解し、具体的に何をするべきかをより明確にしておきましょう。
それによって、ひとりひとりがスキルや能力・経験を最大限に発揮しやすいチームになります。
リーダーやマネージャーは、メンバーのパフォーマンスが最大限引き出せるような人員配置やタスクの振り分けを心がけましょう。

3. マインドセットを形成する

目標や役割が決まっても、「このメンバーでこの目標を達成したい」というマインドセットが形成されていなければ、チームビルディングは成功とは言えません。
メンバーの意識やモチベーションを把握しておく必要があります。
テレワークで状況の把握が難しい場合は、オンラインでの面談や雑談の機会を設けて、気軽に相談できる環境を作っておきましょう。

4. コミュケーションが円滑に取れるようにする

メンバーがパフォーマンスを発揮し、目標に向けて仕事に取り組むには、コミュニケーションを十分に取ることが重要です。
先ほども触れましたが、オフライン・オンライン問わず気軽にコミュニケーションが円滑に取れる環境を構築しておきましょう。

チームビルディングの話題でよく見る、タックマンモデルとは?

では、ビジョンや役割を明確化したら、実際にチームをどのように運用すれば良いのでしょうか?
ここで、チームビルディングを説明する上で欠かせない「タックマンモデル」についてご紹介します。
タックマンモデルとは、アメリカの心理学者であるタックマンが考案したフレームワークです。
チームビルディングのプロセスを5段階に分類し、チームが今どのフェーズにいて、どんな動きをすれば良いのかを明確化したモデルになっています。

チームは形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期の5段階に分けることができます(英語だとForming、Storming、Norming、Performing…と韻を踏んでいます)。
それぞれの段階について詳しく説明していきます。

1. 形成期

形成期は、チームが作られたばかりの段階です。
メンバーの性格や能力などの理解が不十分で、緊張感が漂っているので、それぞれバラバラの方向を向いています。
様子見や遠慮をしつつ、探り探り親しくなっていき、次の段階へと移行します。

この時期は、リーダーを中心に、チームの目標やメンバーの役割を決める段階です。
プロジェクトに必要なスキルの研修や、少人数で行うゲームでのチームビルディングが向いています。

2. 混乱期

混乱期は、メンバー同士の対立や意見ぶつかり合いが起きる段階です。
仕事を進めていく上で、それぞれの考え方、やり方の違いが浮かび上がってきます。
ただし、これはメンバー同士で意見できるようになり、互いに向き合えている証拠でもあります。
相互の理解を深めていくことで、次の段階へと移行します。

この時期は、メンバーの業務内容や人間性を理解することが重要です。
食事会や面談など、密にコミュニケーションが取れるようなチームビルディングが向いています。

3. 統一期

統一期は、混乱を乗り越えたことで結束力が高まり、安定したチームへと統一されていく段階です。
お互いの人間性を理解し合い、チームの目標やメンバーの役割が共有できているので、チームが同じ方向を見ている状態になります。
メンバーの個性をさらに理解し、全員が主体的に動けるようになれば、次の段階へ移行できます。

この時期は、特別チームビルディングを行う必要はなく、リーダーによる進捗管理やメンバーのフォローが最も重要なフェーズになります。

4. 機能期

機能期は、チームとして機能し、成果が出ている段階です。
チームの結束力がさらに強まり、リーダーが細かい指示を出さずとも、メンバーが自ら考えてアクションを起こし、メンバー同士でフォローできるようになっています。

この時期は、メンバーが自発的に動いているので、リーダーはさらに動きやすくする環境を作りましょう。
研修や面談などではなく、仕事と少し離れたゲームやスポーツでのチームビルディングが効果的です。

5. 散会期

散会期は、チームとしての活動が終わる段階です。
プロジェクトの終了やメンバーの離脱などを理由に、チームは解散を迎えます。

この時期は、プロジェクトの打ち上げや、離脱するメンバーのお別れ会などのイベントを行います。
解散を惜んだり、メンバー同士で称賛したりする声が聞ければ、チームビルディングは成功と言えます。

今、自分のチームが以上の5段階のうちのどのプロセスなのかを把握し、どんなチームビルディングなどの施策を行えば良いか検討しておきましょう。

どんなチームビルディング方法があるのか?

では、具体的にどんな方法でチームビルディングを行えば良いのでしょうか?
TEDで紹介された有名なゲームやオンラインでできる代表的なチームビルディングの方法をご紹介します。

1. マシュマロチャレンジ

出典:日本マシュマロチャレンジ協会

マシュマロチャレンジは、制限時間の中で、乾麺のパスタ、テープ、ひも、マシュマロを使ってタワーを立て、最も高いタワーを作ったチームの優勝となるゲームです。
ゲームを楽しみながら緊張を緩和しつつ、それぞれの役割分担などを学べるので、形成期におけるチームビルディングとして効果的です。

準備するもの

  • 乾燥パスタ:20本(1.7mm推奨)
  • マスキングテープ:90cm
  • ひも:90cm
  • マシュマロ:1つ
  • はさみ:1本
  • メジャー:1つ(記録測定用)

ルール

4人1チームで、作戦タイムも含めて18分間で行います。
自立可能で出来るだけ高いタワーを立て、タワーの上にマシュマロを置きます。(パスタに刺してもOKです)
テープで足場を固定してはいけません。
パスタやテープ、ひもは切ったり、貼ったりするのはOKです。 マシュマロは切ってはいけません。 計測の最中もタワーが立っていなければ、記録とはなりません。

参考サイト:http://www.marshmallow-challenge-japan.org/

TEDでデザイナーであるトム・ウージェック氏がプレゼンテーションしたことで知られており、チームビルディングにおいて有名なゲームのひとつです。
チームで共通の目標を持つことで、役割分担やコミュニケーションの重要性を学ぶことができます。
また、ゲームを複数回行うことで、戦略、PDCA、イノベーションなどの要素にも触れられます。

2. 桃太郎村の地図(オンライン)

出典:株式会社ハートクエイク

桃太郎村の地図は、各自に与えられた情報カードを口頭のみで伝え合い、情報を整理して、最終的には、桃太郎村の地図のうち、「村長の家」がどこにあるのかを特定し、地図を完成させる、というグループワークゲームです。
相手への伝え方やお互いの価値観などを考えるゲームなので、混乱期におけるチームビルディングとして効果的です。

ルール

3〜5人1チームで、1人につき数枚の情報カードが配布されます。
情報カードには桃太郎の位置関係に関する断片的な情報が記載されています。
情報カードをもとに、目的の場所を特定しなければなりません。
自分の情報カードを他の人に見せることはできません。
情報は口頭でのみ伝えることができます。
制限時間は20分です。

参考サイト:https://heart-quake.com/article.php?p=9292

この種のゲームはジグソーメソッド(ジグソー法)と呼ばれる手法を活用したもので、お互いの持っている異なる情報や知識を共有し、共有知によってものごとの全体像を把握したり、お互いの知識を補完できるという効果があります。

3. リモ謎(オンライン)

出典:社内運動会.com

リモ謎は、オンラインで実施可能な、チームビルディング謎解きイベントです。
仲間と協力して謎を解きある空間からの脱出を目指す株式会社IKUSAの企業向けイベント「謎解き脱出ゲーム」をオンライン向けにアレンジしたものになります。
メンバーが自発的に動けるようになった機能期におけるチームビルディングとして効果的です。

参考サイト:https://shanaiundokai.com/202005202871/

仲間と協力しあって相談しながら謎解きを進める必要があるので、ゲーム中にはチーム内でのコミュニケーションが多く発生します。
テレワークに移行し、非言語コミュニケーションを取れない状況の中で、言語化能力や論理性、計画性などが身に付きます。

チームビルディングの他社事例とは?

実際に企業で行われたチームビルディングの成功事例をご紹介します。

1. ウォーキング・ミーティング(株式会社ぐるなび)

出典:株式会社ぐるなび

飲食店検索サービスを手がける株式会社ぐるなびは、社長が社員と歩きながら会議をするウォーキング・ミーティングを行なっています。
初めは趣味で始めたウォーキングを三日坊主にしないため、昼間の空き時間に話し相手を誘って歩き始めたそうです。
仕事の話題が自然と多くなり、いつしか社員のほうから自主的に参加するようになり、ウォーキング・ミーティングがオフィシャルな会議として定着していきました。
歩いていると頭が冴え、アイデアが浮かびやすくなります。
また、堅苦しい会議室と違い、開放的な空間でリラックスでき、のびのびと会話ができます。

運動不足を解消しつつ、アイデアも生まれやすいコミュニケーションが可能なウォーキング・ミーティング。
特別な準備も不要なので、実践しやすい施策ではないでしょうか?

参考サイト:https://corporate.gnavi.co.jp/profile/column/nikkei/110224.html

2. レゴ(R)を使ったチームビルディング(株式会社メルカリ)

出典:株式会社メルカリ

フリマアプリなどを運営する株式会社メルカリは、おもちゃのレゴ(R)を用いたチームビルディングを行なっています。
このチームビルディングで大事なのは「完成したレゴ(R)を通じて対話すること」

それぞれがレゴ(R)でタワーを作り、「後ろに目がついている理由は〜」「ここに緑を入れた理由は〜」というように、ひとつひとつ自分の思いをメンバーに説明していきます。
次に、株式会社メルカリのバリューである「Be Professional(プロフェッショナルであれ)」をレゴ(R)で表現します。
表現を言語化することで自分の新たな一面を発見したり、他のメンバーの考え方をの理解したりすることにつながります。

レゴ(R)以外でも、画用紙に絵を書くなど、何かを表現してそれを言葉で伝えて対話をするという施策を実践してみると良いでしょう。

参考サイト: https://mercan.mercari.com/articles/183000/

3. セーリング(Google)

米Googleもチームビルディングにおいて試行錯誤を繰り返してきました。
2012年心理学者、社会学者、統計学者からなるリサーチチームを編成し、「心理的安全性を高めると、チームのパフォーマンスと創造性が向上する」と発表しました。

Googleがチームビルディングで行なっているアクティビティのひとつ、セーリング。
メンバーには乗組員として一人ひとり役割が与えられ、それぞれがその役割をこなすことで船体が問題なく思う通りの方向に進むようになります。
チーム内のコミュニケーション力、臨機応変に問題に対応できる解決力を養うことができます。
潮風が流れる街サンフランシスコで特に人気の高いアクティビティとなっています。

チームビルディングに役立つサービス

1. バヅクリ

出典:バヅクリ

バヅクリは、プレイライフ株式会社が運営するオンライン型チームビルディングサービスです。
プレゼンや図工、マインドフルネスなど、企業研修やワークショップのプロが教えるプログラムが100種類以上あります。
アソビと学びをブレンドしたプログラムになっていて、お互いのことを短時間で深く知ることができます。
一般的な企業が提供するオンラインでのチームビルディングは座学や個人ワークが中心ですが、参加型プログラムが中心であることも特徴です。
https://buzzkuri.com/

2. チームビルディングジャパン

出典:チームビルディングジャパン

チームビルディングジャパンは、東京都千代田区にあるチームビルディングの専門会社です。
チームビルディングに特化した研修プログラムの企画・運営、コンサルティング事業を展開しています。
研修や合宿などを行うコンサルティング型や、アクティビティやゲームなどのイベント型など、バリエーション豊富なプログラムを提供しているので、ニーズに合ったものを選ぶことができます。
他では実践できないプログラムが多彩で、チームの結束力を高めたい場合に推奨します。
https://www.teambuildingjapan.com/

3. 株式会社アクシア

出典:株式会社アクシア

株式会社アクシアは、東京都港区に拠点を置く研修会社です。
オンライン(Zoom)研修のサポートに長けています。
メンタルヘルス・セルフケアやマインドセット、会計講座などの研修をオンラインで提供しています。
プログラムの提供だけでなく、既存の研修をオンライン用に再設計する事業も行なっています。
楽しみながら企業理解を深められる研修も充実しており、内定者、新入社員向けの研修としておすすめです。
https://www.axia-samurai21.jp/

まとめ

チームビルティングの意味や目的、事例などをお伝えしました。

チームビルティングは

  • 個人としてでなく、組織としてのパフォーマンスが向上する
  • メンバーの価値観が理解でき、コミュニケーションが円滑になる
  • チームの一体感が高まり、モチベーションの向上につながる

といったメリットがあります。

特にテレワークに移行したことで「プロジェクトが思うように進まない」「社員のモチベーションが下がっている気がする」などの課題を抱えている方も多いと思います。
本記事で紹介したようにオンラインでできるプログラムもあるので、現在の状況に応じてチームビルディングを実践してみてはいかがでしょうか?