研修に取り入れることで、学習を効果的に進められるだけでなく、コストカットまで実現できてしまうe ラーニング。
そこでe ラーニング研修を行う際に重要となる、ツール選びのポイントやおすすめのツール、e ラーニング研修の実施の手順などをご紹介していきます。
場所を選ばずに受講できるe ラーニング研修で、効率的に研修の効果を最大化させましょう。

e ラーニングで研修を行う社員

研修に導入することで運営がラクになったり、対面での研修よりも効果を発揮したりすることが可能なe ラーニング。
まずは、e ラーニングとはどのようなものなのかや、メリット・デメリットをご紹介していきます。

e ラーニングとは何か

e ラーニングとはパソコンとインターネットを利用し、動画などを視聴しながら知識の習得をしていく学習方法のことを指します。
また、オンライン上で受講者と運営側の双方的なコミュニケーションも可能です。

受講者の学習・教材閲覧、学習状況の管理は、学習管理システム、通称:LMS (Learning Management Systemの略)を利用し行います。
LMS内にある教材は、公開後の修正や、再アップロードが可能。
こまめに更新することで、常に情報や教材を最新の状態で維持できます。

また、技術の進歩でこれからのe ラーニングは、AIやVRも利用できるようになる可能性もあります。

e ラーニングのメリット・デメリット

e ラーニングのメリット

1つ目のメリットは、場所を選ばず学習ができるという点です。
好きな場所で好きな時間に学習を進めることができるため、受講者にとって学習をすすめやすい点が大きなメリットと言えます。
また、居住地に関わらず、誰でも差がなく教育を受けられるというメリットがあります。
新型コロナウイルス流行の影響で研修にe ラーニングを導入し、格差なく教育ができることから、ウイルス収束後も利用の継続を検討する企業も多くあります。

2つ目のメリットはコストの削減ができる点です。
会場を用意したり、講師を招いたり、受講者の宿泊費・交通費を用意したりする必要がないためコストが大幅に削減できます。
また、費用面だけでなく、e ラーニングを導入することは準備時間の削減にも繋がり、社内負担を格段に減らせる場合もあります。

ま3つ目のメリットは、効率的に学習がすすめられる点です。
わからない部分を繰り返し視聴したり、自分のペースで学習を進めたりできます。

e ラーニングのデメリット

e ラーニングを用いた学習には、メリットだけでなくもちろんデメリットもあります。

1つ目のデメリットはモチベーションの持続が難しい点です。
自宅などから1人で学習を進めて行くことになるので怠け心が出てくることもあるでしょう。
受講者の進捗状況を定期的に確認しましょう。
また、最後にテストで理解度を確認する旨を受講者に伝えるのも1つの方法です。

2つ目のデメリットは、実技を伴う研修は実施が難しいという点です。
実技を伴う研修はe ラーニングの学習とは別で行う必要があります。

3つ目のデメリットは、導入や教材の制作にITの技術が必要になるという点です。
このデメリットは外注をしたり、外部企業が提供しているサービスを利用したりすることで解決できます。

e ラーニング研修を導入するには

e ラーニングを導入した企業

それではここから、どのような研修内容がe ラーニングに向いているのかや、e ラーニングを用いた研修の開催手順などをご紹介していきます。
それらを踏まえ、具体的に自社で行うe ラーニング研修はどのようなものになるかイメージしていきましょう。

e ラーニングに向いている研修

内規定の学習や、業務に必要な知識・スキルアップ、語学や資格の学習にe ラーニングは向いています。
そのことから、e ラーニングを社内研修での利用する場合、向いている内容の具体例は以下です。

具体例:
社内システムの説明会
新商品の勉強会
人材育成・社員教育 など

e ラーニングの研修手順

それでは、e ラーニングでの研修の開催手順をご紹介していきます。

1. 研修目的と受講者を決める

まず、研修目的と受講者を決めましょう。
目的が明確でない研修は、受講者は何を学び取ればいいかわからず、企画側もどのようなコンテンツを用意すればいいのかわかりません。
目的をはっきりさせることは、研修の効果や、参加者満足度を向上させる上でとても重要なことです。

2. 学習管理システムを用意

続いて、利用する学習管理システムを用意しましょう。
自社で開発ができる場合はそれを用いてもいいですが、開発には時間や労力がかかるものです。
様々な企業から学習管理システムが提供されているので、多くの企業ではそちらが利用されています。

3. 研修担当者を決める

研修の担当者を決めます。
研修内容の選定や、スケジュールの管理、研修に対する受講者からの質問の対応などを行います。
参加者の人数にもよりますが、1人で運営することが難しい場合は数人のチームで行うようにしてください。

4. 研修実施日を決める

参加者やコンテンツ内容がだいたい決まったところで、研修実施日を決めましょう。
参加者が各自動画コンテンツなどを視聴しながら学習をすすめるe ラーニングを用いた研修は、数日間の受講期間を設ける形となります。
期間が短すぎると学習が十分なものではなくなります。
逆に長すぎても、学習を後回しにしてしまう参加者もいるでしょう。
コンテンツ量などから適切な期間を考えて決めてください。

5. 研修実施

研修を実施します。
研修期間中は、管理システムを使い受講者の進捗状況を管理してください。
学習管理システムによっては、自動で進捗が遅れている受講者に促進をしてくれるツールもあります。

6. フォローアップ

研修後は、理解度を確認するためレポートの提出やテストの実施をおすすめします。
また、不明点がないか質問を受け付けたり、満足度アンケートなどを実施したりすることで、e ラーニング研修の改善点を見つけることができます。
次回の研修やコンテンツの改善に活かせるようにしましょう。

コスト削減も可能!

e ラーニングを用いることでコスト削減も可能です。

対面で研修を行う場合、宿泊費用、交通費用、食事費用が必要となります。
仮に、受講人数を500人とした場合、

・宿泊費 6000円/ 1人 ×500人=3,000,000円
・交通費用 1000円 / 1人 ×500人=500,000円
・食事費用 4000円/ 1人 ×500人=2,000,000円

単純計算で10,000,000円程度の予算が必要です。
しかし、e ラーニング研修では必要ないので、これらのコストを削減することができます。
それに加え、会場を借りている場合は会場費もかかりません。

また、e ラーニングは大体、1,000円前後 / 1人〜利用が可能です。

おすすめツールを紹介

ツールを使い行うe ラーニング学習

ここからe ラーニングを導入する場合、ツール選定の際に注目したいポイントや、おすすめのツールをご紹介していきます。

ツール選定のポイント

教材の量・種類・内容

教材の量や、種類、内容をチェックしましょう。
豊富な内容のコンテンツを取り揃えているe ラーニング教材を使用することで、多方面から学びをサポートすることができます。
しかし、ただ教材の量が多いものを選べばいいわけではありません。
受講者に学んでほしいことや、研修の目的に合った教材が提供されているかを見極めなくてはいけません。

受講促進機能

受講促進機能は、学習の進捗が遅れている受講者に学習を進めるよう通知などを送ってくれる機能です。
この機能があることで、企業側は完璧に受講者の進捗状況を確認し続ける必要はなくなります。
しかし、システム上で一斉送信されているなと分かる通知では、受講者は学習を進めない可能性も考えられるので注意してください。

操作性・視認性

操作がしやすいかもチェックするべきポイントです。
ややこしい操作の学習ツールは、受講者の学習意欲を低下させます。

おすすめのツール

おすすめのツールやサービスをいくつかご紹介します。
様々なツールやサービスがあるので、ぜひ自社に合ったものを選んでください。

Schoo​​ for Business

Schoo​​ for Business
出典:Schoo​​ for Business

動画を視聴する形で学習を進めるSchoo​​。
生放送で配信されているコンテンツもあり、なんと生放送コンテンツの視聴は無料。
1回3分という短時間から学習ができ、法人向けのサービス・Schoo​​ for Businessも展開しています。
階層、職種などに分けて様々なパッケージが提供されています。

料金:1,500円 / 1ID

https://schoo.jp/biz

Aircourse

Aircourse
出典:Aircourse

ビジネススキルからIT関連の知識まで、様々な動画が提供されているサービスです。
同社から提供されている動画コンテンツだけでなく、自社で作成した動画コンテンツを 学習管理システム・LMS上にアップすることが可能です。
また、理解度を確認するためのテスト作成や、受講者の状況を管理できる機能も。

料金:360円 / 1ID 〜
※無料プランもあり

https://aircourse.com/

smartbording

smartbording
出典:smartbording

動画を視聴することでインプットをし、ライブ配信で講師とコミュニケーションを取りながらアウトプットをするという学習スタイルのsmartbording。
5〜10分の短い動画で学習を進めます。
階層別にコンテンツが用意され、若手から管理職まで利用できます。

料金:980円 / 1ID 〜

https://www.smartboarding.net/

Teachme Biz

Teachme Biz
出典:Teachme Biz

Teachme Bizはマニュアル作成・共有システムです。
e ラーニングのためのシステム、サービスではありませんが、e ラーニング用のツールとして利用することができます。
教材動画は提供されていないので、自社で動画を作る必要があります。
しかし、言い換えればオリジナルのe ラーニング教材を作成できるのです。
利用者データの管理・分析も可能です。

https://biz.teachme.jp/

ひかりクラウドスマートスタディ

ひかりクラウドスマートスタディ
出典:NTT東日本

NTT東日本が提供するe ラーニングのためのツールです。
無料動画が利用できる他、独自の資料をアップロードすることもできます。
テストの作成や利用状況のレポートの作成も可能です。

料金:198円 / 1人〜

https://business.ntt-east.co.jp/service/e-learning/

バヅクリ

バヅクリ
出典:バヅクリ

バヅクリは数々の「遊び」をプロデュースしてきたプレイライフ株式会社が運営するチームビルディングサービスです。
オンライン上でお絵かきやマインドフルネス、食レポなどの非日常を感じられる「遊び」のコンテンツを通し、参加者の相互理解を深めることができます。
動画を視聴する形ではなく、ウェビナー形式なので、リアルタイムでその他の参加者との交流も可能です。

用意されているコンテンツは80種類以上にもなり、300社以上に導入されました。
参加者満足度は97%を誇ります。

料金:
【単発イベント】348,000円+50,000円(事務手数料)
【ライトプラン(6回)】1320,000円
※その他複数プランあり

https://buzzkuri.com/

e ラーニング導入の企業事例

自宅からe ラーニングで研修に参加する社員

最後に、e ラーニングを導入した企業の事例をご紹介します。
どのようなスタイルでe ラーニングを導入し、どれほどの成果やメリットを得られたのか参考にしてください。

ダスキンミスタードーナツ

日本各地にドーナツ店を展開するダスキンミスタードーナツ。
ドーナツづくりの技術や経営ノウハウなどの知識を習得するための研修をe ラーニングを利用し行なっています。
e ラーニングを取り入れることで効率よく学習の最大化を実現できただけでなく、社員の自主性も育てることができました。

参考:48年におよぶ研修の歴史とeラーニングの出会いが生んだ新しい「学び」とは?

Pro Seeds

楽天

インターネット関連のサービスを展開する楽天は、新型コロナウイルス流行の影響を受け、新卒社員研修を「完全オンライン」で実施しました。
新入社員が1人1人しっかり学習は進められているか、講義についていけているか、体調に問題はないかなどの情報を自動的に集計し、データで管理。
瞬時に研修担当のチームが、データから研修の状況を把握できるシステムを構築しました。

参考:学びを止めるな!「完全オンライン」新卒研修の舞台裏をレポート~HRテクノロジー大賞・特別賞受賞~

Rakuten Today

スタッフサービス

人材派遣会社のスタッフサービスでは、e ラーニングを導入したことで受講者は増加し、地域に関わらず研修を受講できる体制をつくることができました。

参考:活用事例・導入実績 スタッフサービス様

Pro Seeds

JTB

大手旅行会社のJTBは、社内の教育に対する考え方を「育成する」という考え方から、「社員が自ら能動的に学び育つ」環境づくりをすると考えを変えe ラーニングを導入。
年間1,000本以上もある研修の8割を内製しており、外部企業のSLMシステムを骨組みに教材を作成しています。

参考:JTBが本気で挑む研修改革!「レッスンルーブリック」で行動変容を促す土台をつくる

HR NOTE

日本曹達

農業化学品などの開発・製造を行う日本曹達。
同社では、内定者と既存社員の交流のため、バヅクリのライブ型講座を導入しました。
体験したのはお絵かきで、お絵かきを通して「自己紹介」「自分の喜怒哀楽」「会社に入ってからの理想的な社会人像」などを表現しシェア。
例年開催していたオフラインイベントの場合よりも、内定者の個性を感じることができました。

外部企業のサービスを利用することで、社内負担もほとんどなくイベントを開催できたそうです。

参考:レクリエーション性があって、参加者が楽しみながら交流できるイベントを

バヅクリ

まとめ

e ラーニングを導入することで、研修での学びを最大化できるだけでなく、コストや社内負担の削減も可能になります。

しかし、コストカットや社内負担削減などの、e ラーニング研修から受けられるメリットを求めるばかりではいけません。
まずは研修の目的を明確にし、それに沿ったコンテンツ内容を選択することが大切です。
その上で、e ラーニング教材でも実施可能なのであれば導入を検討してみてはいかがでしょうか。